社会は「お金」の力で動いている(2)

こんにちは、森本です。

社会は”お金”で動いている(1)からの続きです。

「社会は”お金”で動いている」ということは分かる。

だけれど、自分が動かしているお金なんて、ささやかだし、
どうあがいても、関係ないことなんじゃない?

今日はこのことについて考えてみようかと思います。

自分が動かしているお金なんて、関係ない。ささやかである

昨日のメールで、核兵器製造企業と、総額約2兆円の取引をしている
日本の金融機関7社をご紹介しました。
まだご覧になられていない方はこちらから。

で、こういうのを見ると、次に思うんですよね。
この2兆円の中に、私のお金は含まれているのかどうか。

私自身、たくさんお金を持っているわけでも
動かしているわけでもないので、

そりゃ日本の金融機関がそんな企業と取引しているのはショックだけれど
そんな、私一人が声高に言っても…
意識したって、何も変わらないじゃない?
と正直感じるところもあります。

ちょっとこんなお話をさせていただきたいのですが、

私は、国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)を、
分かりやすくカードゲームで体験できる研修や体験セミナーを実施しています。

(SDGsは、東京五輪開催へ向けて、などグローバル企業のみならず、
中小様々な企業がこれから取り組む必須項目として、
認識が急速に広まってきています)

カードゲームの基本は、お金と時間をつかって
プロジェクトを実行し、自分(チーム)の目標を達成する、
というものなのですが、
ファシリテートしていると、
いろんなゴールの達成の仕方があることに気付かされます。

まず手元に、ある程度のお金と時間が配布されているのですが、
たいていの人が、自分の手持ちのお金と時間だけでプロジェクトを実行しようと試みます。

ですが、中には、
「◎◎を実行したいので、投資してください!」
という声掛けをする人がいたり、
自分は時間もお金も持っていないけれど、
ぜひ誰か、実行できる人は実行してほしい!という思いで
「地球環境を守りましょう!」
と声掛けだけをする人が出てきます。

すると、その声かけに反応する人が生まれて、
投資が行われたり、状況が改善されたりします。

何が言いたいかというと、
上記の声掛けをした人たちって、
「自分のリソース(時間やお金)で解決しようとしていない」
というところなんです。

「地球環境を守りましょう!」と声掛けをした人は、
自分が地球環境に意識を向けていて、
ただ周りに意識付けをしたにすぎないんです。

自分が実行することに制限をかけることなく、
社会、世界全体のリソース(時間やお金)をつかって
問題を解決しようとしているんです。
(そして実際に自分は声掛け以外何もせずに目的を達成したりする)

で、お金の話に戻ります。

私たちが普段扱っている「お金」は
例えば、預金通帳に記載されていて、いつでも引き出せる「お金」
お財布から取り出して、好きなものを買ったりすることができる「お金」

貸し借りができたり、というところでは
私のお金、あなたのお金、誰かのお金、という認識になります。

お金は血液のようなもの、とも言われたりしますが
お金は「誰かのもの」と考えるより
ここで言うお金とは「流れ」だとしたら?

むしろ「意識」なのかもしれません。
どこへ意識を向けるのか、それによってお金の流れが変わる

核兵器やクラスター爆弾につかわれているお金は
その取引銀行を利用していれば
私のお金かもしれない。そうじゃないかもしれない。

私のお金であろうが、なかろうが、
社会全体のお金を動かすための意識付け、声掛け、
本当に必要なのは、そういうことなのでは、と思うのです。

あと、多くの方が企業にお勤めではないかと思います。

ご自身の会社の取引銀行はご存知でしょうか?

個人が預けているお金はささやかかもしれませんが、
あなたが所属する会社のお金は、大きなものになるでしょう。

名刺を持ち「◎◎会社の△△です」という自己紹介をしている中で
あなたの会社の大きなお金が、クラスター爆弾や核兵器に利用されていたら?

会社の取引銀行なんて、自分が言ったって変えられるわけじゃないから、
やっぱり無関係だよ、と思われるかもしれません。
あなたが経営者であれば、どうにかできるかもしれませんが、
いち社員ができることは限られますよね。

先程「お金」=流れ、意識、かもしれない。と申し上げました。

そこまで意識を向けて、イメージできているのと
まったく無知で、知らずに生きているのでは、
見え方が変わってくると思いませんか。

だからこそ、事実を知っておきたい。
そう私は考えています。

異論、反論、分かるけど…
ぜひ、なんでもご意見をお聞かせください。

森本菜都美

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